今の時代、サラリーマン(または雇われの身)から脱却して独立したいと考える人は多いです。そのメリットは上げればきりがないでしょう。しかし一方でデメリットももちろん多く、多くの独立希望者を悩ませます。その悩み多くは、本当にやっていけるんだろうか?という漠然とした不安が大半です。
そんな独立・起業における不安を少しでも取り除いてくれるのが、起業セミナーではないでしょうか?巷にはたくさんの起業セミナーが開催されており、ネットでググればいろんな情報にありつけます。
下のスクリーンショットは、グーグルで起業セミナーを画像検索したものです。とにかくたくさんチラシ画像が出てきました。(それにしても女性向けのセミナー多いですね)
今回は、起業セミナーの中でも公的機関が主催する連続講座をおススメする理由をまとめました。
独立・起業するにあたり、ちゃんと経営の基礎知識を勉強しておきたいけど、どこに行けばよいのかわからない、という人にとってためになる情報ではないかなと思います。
全く無知であれば、単発セミナーに参加してみましょう。でも.....
セミナーとは、何か学びたいときに参加するものです。当たり前ですが、起業セミナーとは、起業に際して必要な知識を学ぶために行くものです。そのセミナーで得た知識やネットワークを活かして、自身の起業に役立てなければいけません。
上のグーグルの検索画面でも、世の中にあふれんばかりの起業セミナーが開催されていることがわかります。本気で起業を考えている人は、その中から本当に自分にとって実になるセミナーを選ばなければいけません。起業セミナーだったら何でもいいわけではないのです。
まず、起業ってどんなもんなんだろうか?自分にでもできるかな?っていう起業を考え始めた人は、単発の気軽に参加できそうなセミナーに行って、いろいろな基礎知識と人の経験談を聞いてみてください。セミナーを選ぶ際に注意すべきことは、起業について広く浅くいろいろ聞けるものが良いと思います。決して「プチ起業」みたいな言葉に釣られないように(笑)
起業セミナーの探し方
- Googleで「起業セミナー ”お住まいの地域”」で検索する
- 地元の商工会議所にいく
最初に地元の商工会議所に行くのは、とってもおススメです。商工会議所の役割は、起業家を支援することです。ですので良質な情報をたくさん持っています。
さて参加したら次に、やるべきことは、起業を自分事に落とし込む作業です。どんなビジネスをするのか、漠然でも紙に書きだすことです。一度単発セミナーに参加したら、もう単発のものは参加する必要はありません。一度セミナーに参加すると、またなにかいい話を聞きたくなって次から次へとセミナーに参加しだす人もいますが、時間の無駄です。単発セミナーは一つで十分です。とにかく、具体化する努力をすべきです。
すこしでもビジネスプランが見え始めたら、次は、がっつりとしたセミナーに参加しましょう。
公的機関が主催する連続講座とは
そもそも、公的機関が主催する連続講座とはどんなものでしょうか?
僕が通った「ぎふ起業家育成塾」を例に説明したいと思います。
これは、公益財団法人岐阜県産業経済振興センターが主催する起業家志望の人のためのセミナーでした。
まず参加するには、選考があります。どのようなビジネスプランをもっているか、書類での選考でした。晴れて合格すると、そこから怒涛の連続講座が始まります。
オリエンテーションと称し地元企業の社長たちの前で、ビジネスプランの発表から始まります。それから担任制で中小企業診断士の先生につき、マーケティングや財務や労務の勉強をし、プレゼンの指導も受けながら、自身の経営計画をブラッシュアップしていきます。最後は、再び社長さんたちの前でプレゼンをして晴れて修了となりました。ほぼ毎週末講座があり、さらには宿題も出て、、、、4か月かけての長い長い日々でした。
マーケティングについては、SWOT、3C、5F、PEST、STPなど実際の事例を交えながら主要なフレームワークを学びました。これらのフレームワークをつかった自身のビジネスプランや経営計画を常に見直していきます。財務や労務については、会計士や社労士さんに講義をいただきました。
僕は、漠然と”こういうことでビジネスをできないかなぁ”と考えていたわけですが、なにか具体的にしていかなくては、と焦りの中この起業家育成塾を知り、応募しました。受講したことにより起業することがより具現化していった感覚がすごくありました。なので、独立したい、と言っている人にはかならずこのような連続セミナーをごり押ししています。
では、その理由をまとめていきます。
4つのおススメ理由
理由1:とにかく経営における基礎知識が網羅されている
連続講座にあって、単発セミナーにないもの、それは「経営基礎知識の網羅」です。例えば、上にも書いたような主要なマーケティングフレームワークをひとつひとつ事例と共に時間をかけて解説していただける機会なんてなかなかありません。さらには、金融機関の方の資金調達の話、会計士による財務の話、社労士による労務の話、元大手広告代理店の方のブランディングや広報の話、さらにはプレゼンの指導など、、、まさに至れり尽くせり。
今でも、マーケティングについては当時の講義の資料をファイリングしたものを見返しています。結局本などいろいろ読んでも、書いてあることはどれも一緒。著者によって表現が違うだけなのです。
全く知識がない人でも、これだけ講義を受ければ、一通りの知識が身につくでしょう。
理由2:他機関との連携 ~資金調達から支援制度活用まで~
この起業家育成塾に通ってよかったことは、公益財団法人 岐阜県産業経済振興センターが主催ですが、岐阜県、地元金融機関、商工会議所、信用保証協会など行政や他機関と連携されていた点です。
例えば、本気で起業に向けて準備していた僕は、ここから地元金融機関を紹介してもらい、そのまま信用保証協会や商工会議所にもお世話になり、非常にスムーズに資金調達や起業してからの立ち上げの時期などサポートをしてもらいました。これは本当にありがたいことでした。みんなが応援してくれている、そんな気持ちが常にありました。
また、このぎふ起業家育成塾を修了していると自治体や金融機関がいろいろな支援策を用意してくれていました。お墨付き、という感じですね。
まさに公的機関だからこそできることです。
理由3:修了後も励まし合える同期生
僕が受講した代で受講生はたしか13名。それが2クラスに分かれました。ですので、ほんと少人数でがっつりとやった感じです。
今でも年に1度は主任講師を務めていただいた中小企業診断士の先生も交えて食事をします。受講した方の中には、途中で離脱してしまった人、最終的に起業を断念した人、起業したけどやめた人などいろいろいます。
それでも仲の良いメンバーでお互い励まし合える仲でいることはとてもプラスです。ちょっとへこんでいるときでも、仲間の頑張りをみることで自分も頑張ろうという気持ちになれるのです。
これは単発のセミナーではこういう仲間はできにくいと思います。本気で起業を考えている仲間が、長い期間、苦楽を共にしたからこそ、その後もお互いに励まし合える間柄でいられるわけですよね。
理由4:格安の受講料
最後は、この起業家育成塾の参加費が破格の値段ということです。税込み10,800円でした。
起業前って非常にお金にシビアになるときです。自己投資だからといって大金はつぎ込めません。ちまたの起業セミナーですと単発で数千円だったり数万円だったり、下手すると数十万円というものもあるみたいです。
これまで書いてきた内容を長期間かけて学べる、そしてその後の起業のサポートまでしてくれる、ということを考えると1万円はすごい!
これぞ公的機関だからこそ成しえるところですね。
独立・起業を本気で考えるのであれば
以上、起業の勉強をするなら公的機関が主催する連続講座をおススメする理由を4つにまとめてみました。
逆に生半可な考えで参加すると苦労しますが、その苦労を乗り越えればきっと起業が身近に感じられるようになっていると思います。
お住まいの地域に同様の起業支援やセミナーなどがないか、本気で起業を考えている人はぜひ調べてみてください。
ちなみに、セミナーで満足してしまう人もいます。いろんなセミナーに通いまくってる人やキラキラ起業女子と称されるような人たちもいます。セミナーも「プチ起業」などと称して、気楽さを演出していますが、そんなので釣られる人は起業には向いていないでしょう。
一番大事なのは、自分の頭でとにかく考え、行動する。それが大前提です。頑張りましょう!
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