クラークスのナタリー。
カジュアルなんだけどどこかしら品があって、すごく好きな靴です。この靴を買ったのは高校生の時。それから15年近く履いています。
スエードが汚れるのはしょうがない。たまに汚れを落とします。防水性が悪くなってきたら、コロニルの防水保護スプレーをかけて対処します。ちなみに、防水スプレーは1回で使いきるぐらいしっかりかけてます。独特のガスなので外でやりましょう。
しかし、このナタリー、最大の弱点はそのソールにあるんです。つま先からかかとまでぐるりと貼ってある天然のクレープソール。それこそがこのナタリーをナタリーたらしめるデザインなんですが、そのソールが数年履いているとぼろぼろになっていくんです。もうそうなると素人ではなんともできません。なのに、なのに、クラークスはナタリーの修理を受け付けていないんです。ぐるりと貼ったクレープソールをもう一度きれいにはり直すという作業が難しく、完璧に元通りにできないということらしいですが、まぁそんなことするぐらいなら新しいの買ってよ、っていうところなんでしょう。
まずは、シューグーで治しましょう!
一時期、シューグーという樹脂でボロボロになった部分を補修できると知って、試しました。これは確かに自分で修理できます。見た目も違和感なく簡単に補修が可能です。足の裏は意外と凸凹には敏感なので、しっかりフラットに補修さえできれば十分実用に耐えます。下のほうでも紹介しますが、この樹脂、結構強度があって、ぼろぼろになった部分をこれで補修しておくと、周辺の劣化を抑えてくれます。ちょっとぼろぼろになってきたという人は、それが広がってしまう前に、まずはこれを試してみるのがいいのではないでしょうか。というか、これで補修しておかないと、雪だるま式にぼろぼろになっていきますよ(笑) いい例が、自分のナタリーです。。。
どうしようもならん!となったらリペアに出します。
シューグーで補修した部分はしっかり耐えてくれるのですが、僕の場合、片方は補修を怠ってしまい、どんどん広範囲に広がるボロボロ部分。この一線を超えるともはやシューグーでは対応できなくなってきます。ぼろぼろ部分よ、もうついていけないよ。というわけで、ここ数年下駄箱に置いているものの、ずっと眠っている状態でした。
が、しかし、やっぱり履きたい。
だって好きなんだもん。
ってことで、リペアを受け付けているところを探します。ほんとは岐阜か名古屋で見つかれば直接持ち込みたかったのですが、ピンと来るところがなくて、結局東京世田谷の森田靴工房さんにお願いすることにしました。ほかにも何件かリペアを受け付けているところは見つかったのですが、部分的にソールを付け替えるとか、素材を変えるなどの方法でした。森田靴工房さんでは、少し目をつぶらなければいけない部分もありますが、つま先からかかとまで一枚のクレープソールをぐるりと貼ってくれます。どれも一長一短なのですが、やはり”ぐるり”がいいなぁと思ったので、お願いすることにしました。
メールでのやり取りのあと、郵送で送ってから約2週間ほどで、きれいにお化粧直ししたナタリーが戻ってきました。
キレイになるが、目をつぶらなきゃいけない部分もある
修理前のソールが、これ。ピンボケですみません。もう、ボロボロ、ぐちゃぐちゃ、汚い。。。
ちなみに、写真左のかかと部分で黒くなっていない部分が以前シューグーで補修したところ。その分は擦り減らず変色していないことがわかります。そのシューグーで補修した部分があったためその周辺はボロボロへの進行が収まっているようにも見えます。逆に右側はシューグーで補修していないため、広範囲にソールがボロボロに擦り減ってなくなっています。
修理後はこんなにきれいに。
目をつぶらなければいけない箇所というのがかかとの部分。一枚のクレープソールを底からかかとの先までぐっと立ち上げる際、どうしても重なる部分が発生してしまうようです。折り重なった状態で接着されます。多少のがまんです。この部分がなければもう完璧ですね。
ちなみに、修理費用は8900円。送料入れると1万円は超えます。確かにもうちょっと足せば新しいのが買える金額ですが、履き続けることに価値があります。より愛着がわきます。
というわけで、クラークスのナタリーが復活。これからまた活躍してほしいと思います。
2014-2-15 クラークス ナタリーのソールを修理してもらいました。
2014-3-12 クラークス ナタリーのソールを自己修理しました。
2016-4-2 ソールを修理したクラークス ナタリー、2年経ったいま。