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ハイパワー&巨大なレーザー加工機「Fabool Laser DS」のその後と組立てで苦労したところと対処法

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レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

僕の工房にはFabool Laser DSというSmartDIYsさんが販売されている組立式レーザー加工機があります。

このFabool Laserシリーズというのは組立式というところがかなりのみそで、その分激安で同等スペックのメーカー物と比べれば1/5~1/10ぐらいの価格で購入できるわけですが、逆に精密機器を自分で組み立てなければいけないというものすごい高いハードルがあり、しかもその精度も自分次第ということで、ハイリスクハイリターンな商品なのです。

このFabool Laser DSを購入した理由は2017年10月に投稿した記事で書きました。そしてその記事で組立てがめちゃ大変だよ、と書いたわけです。

ハイパワー&巨大なレーザー加工機「Fabool Laser DS」を購入した理由と困難な組立...
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ぼくとしては、その組立を頑張ってやり遂げ、その様子をブログで都度報告していきたかったわけですが、とにかく大変で時間もかかり、少しずつその気持ちがなえていきました。しかし、上の記事も閲覧回数がかなり伸びていることもあり、検索してこの記事にくる人は多いようです。レーザー加工機についての質問もたびたびいただきます。だったら、ちゃんとその後どうなったかを報告すべきだと思い、当記事を書くことにしました。

レーザーが出力できるところまでは、自力で組立てた

自分で組み立てるという仕様のFabool Laserシリーズのその大変さは周りの購入した人の話を聞いてわかっていました。わざわざショールームまで行ってスタッフに根掘り葉掘り組立てのコツを聞いて、自分では納得して購入したつもりです。

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そのスタッフさん曰く「慣れていれば2日、一般の人で2人がかりで1週間」と

「2人で1週間」っていうことは、単純に考えて、一人でやっていて、かつ本業があって日々忙しく週に数時間しか割けない場合、途方もなく時間がかかるわけですよねw

組立作業をしながらその言葉が頭の中に何度もよぎりました。
それでも地道にコツコツとやっていましたよ。




初めて電源を入れ、動いたときの感動はひとしお

そして、なんとかレーザー管も取り付け、配線もすべて完了しました。マニュアルの誤記はあるけれど、一応手順通りにやればだれでもすべてのパーツを組み付けることはできます。ただ、やはり部品点数も多いのでそれなりに時間はかかります。そこまでで25時間ほど。週に1度レーザーに取り掛かる時間を割いてやって3週間ほど。それなりにいいペースだったと思います。

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

電源入れてファンが動き、USBケーブルでPCを接続し、認識した時はそりゃうれしかった。

初めて、レーザーをテスト発光できた時は、出力が強すぎてマスキングテープが燃えたけど、もうワクワクしましたよ。

よしあと少しだ!って。

いざ光軸調整!が、ヘッドがスムーズに動かない。。。

組立ての最終段階に入ります。

レーザーの光軸調整という作業です。

これはレーザー管から発光されるレーザーを3つのミラーで反射させて、最終的に加工ベッドに導くのですが、その光軸に少しでもずれがあると実際のレーザー加工の際にブレやズレが発生します。特に加工ベッドが大きければ大きいほど、わずかなずれが原点付近と一番離れたところでは大きなずれになってしまいます。つまり加工エリアが広い今回のDSではよほど慎重に調整する必要があります。

まずはレーザーの水平と高さを合わせ、その次第1ミラーの調整をし、そのあと第2ミラー、、、という風に進んでいきますが、第1ミラーの調整で実際にヘッド(XY軸ユニット)を動かしながら複数個所でレーザーの位置を確認&調整する段階にきて、ヘッドがスムーズに動かないことに気づきました。

Y軸方向にはそれなりに動きますが、X軸が動かない!

しかし、このヘッドが動かない、動きが鈍い、その調整が大変だ、という話は前評判で一番聞いていたところです。オンラインのフォーラムにも幾度となく上がっていたことなので心づもりはできていました。

しかし、調整するも何が正しいかわからない。モーターのタイヤやタイミングベルトなど、きつくしてもゆるくしてもスムーズに動かない。

なぜだーなぜだーなぜだー

と、試行錯誤しているうちに、気持ちが折れました。。。




そして放置へ。。。

光軸調整の段階まで来て、ヘッドがスムーズに動かない、調整がうまくいかないというところで心が折れ、本業も忙しく、レーザーはその後半年間ほど放置されることになります。

その間、Fabool Laser DSは仕様・設計変更があってアップグレードされ、バージョン2へ移行して、僕が購入したバージョン1の組立説明ページがウェブサイトから消えたり(実際は存在しているが、リンクでたどれなくなっている)、また、ソフトウェアなどの仕様変更があったり。まだ組み立てすら完了していない段階なのに、どんどん最新の状況から取り残されることに。。。余計気持ちが萎える。。。

もちろん、何とかしなければという思いもあり、なんとかレーザー組立経験者に一緒にやってもらえないか考えていました。幸い僕の周りに何人かDSではないですが、Fabool Laserシリーズを購入している人はいるんです。しかし、お願いしてもやはり難しいし責任持てないということで何人も断られました(もちろん有料でお願いしてます)。

どんどん遠ざかるレーザー稼働の日。

救世主現る!レーザーが無事動くところまできた!

そんな中、知人がシリーズの中でも一番小さいFabool Laser Miniを購入し、使い始めたことをFacebookで知りました。機械系に強い方なのでもしかしたら相談に乗ってくれるかもと思い藁にもすがる思いでメッセージを送ったところ、なんと「自分でよければ」、と快く引き受けてくださいました。

もちろん、MiniとDSでは大きさが全く違うので同じようにはいかないかもしれませんが、駆動系部分での調整のコツを伝授いただけるのではないかと大きな期待。

ということで、放置してから半年以上たってましたが、ここにきてレーザーを動かすために、再始動することができました。

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

実際作業する前にその方は、事前に様々な点についてネット上で調べてくださっており、当日一つ一つ動きが悪い原因をあたってくれました。

1日かけて、ヘッドが動かない原因について対処し、その後光軸調整を行い、無事、レーザー加工機として稼働するところまで持ってくることができました。

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立




Fabool Laser組立て・調整でつまづいたところと対処法

問題1 タイヤの動きがかたい

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

まずヘッドがスムーズに動かない現象は、ヘッドがスロット上で動く際のタイヤの摩擦が原因でした。XY軸ユニットには4つのタイヤがついていますが、このユニットの下部に取り付けられたタイヤ2つはフレーム上でブレがないようにするためのタイヤです。

調整ポイント

下部のタイヤは偏心スペーサーというプレートとタイヤの間に取り付けられたスペーサーでフレームとの摩擦を調整することができます。

きつくする ⇒ ブレはおさまるが、ユニットが動きにくくなる
緩める   ⇒ ユニットは動きやすくなるが、ユニット自体がブレる(ゆらゆらしてしまう)

一番緩めた状態から、徐々にきつくしていき、フレームに軽く触れるか触れないかあたりがちょうどよい。つまりブレない程度にフレームにふれていればいい。触ってタイヤがフレームに軽く触れながら回るくらい。

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

2つのタイヤのきつさを同じにするため、偏心スペーサーの一番偏心している面にマジックでしるしをつけ、偏心スペーサーで調整する際に、同じ位置にしるしが来るようにするとよい

たぶん、この下部のタイヤのかたさ調整でたいていの問題は解決するんじゃないかと思うくらい重要なところだと感じました。

問題2 タイミングベルトがきつい

タイミングベルトの張りもヘッドの動きに大きく影響するようです。しかもベルトの長さに対して均一に張られているわけではなく、部分的に張りがきつい箇所があったりします。もしヘッドの動きが部分的に悪い場合は、その部分のベルトの張りがきついのかもしれません。

僕の場合は、X軸の左端がきついようで、原点に戻る際に必ずガガガガガガと動かなくなってしまいます。

そこでタイミングベルトの張りを緩めるように調整したところ、スムーズに動くようになりました。

ただし、逆に緩めすぎるとヘッドの動きをしっかり制御できなくなり、レーザー加工がきれいにできません。

この辺りは実際加工して、ベルトの張りを調整して、また加工して、と繰り返すしかなさそうです。

問題3 光軸調整

光軸調整に関しては、難しかったというより、とにかく根気よく何度も何度も繰り返すことが大切です。第1ミラー、第2ミラー、第3ミラーと順番に調整していきます。次へ進んだら、前のミラーはもう触りません。第3ミラーを調整中のときに、第1ミラーを動かすとすべて最初からやり直しです。

一つ一つ確実に精度よく調整していく。
時間がかかっても、妥協しない。

それしかありません。

これからまだやることはたくさんある

ひとまずレーザーが動き、レーザー刻印やカットができるところまでたどり着きました。

しかしまだやることはたくさんあります。

これからやること

・精度を上げるための調整の追い込み
・加工パラメーターの追い込み
・貧弱な構造のいかにカバーするか

加工パラメーターの追い込みは、スピードとパワーで最適値を見つけていきます。これはどのメーカーのものでもやらなければいけないこと。

しかし、精度を上げるための調整は、組み立て式だからこそ必要になる部分。
そして、実際レーザーを動かしてわかったことは、躯体がやはり貧弱であるが故、ヘッドの動きにつられて躯体が動いたり、加工物が動いたりします。それをいかに克服するかが問題です。

というわけで、レーザーが動いたことは大きな前進となりましたが、これからもまだまだ悩まされそうです。

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