DIY 木工 電動工具

知ってるようで知らない インパクトドライバーとドリルドライバーの違いを整理してみた

2017年2月14日

ドリルドライバー トルク調整 インパクトドライバー 違い 使い方

様々な現場仕事で使われるインパクトドライバーとドリルドライバー。同じドライバーとつくのですが、用途としてはネジ締めや穴あけというところは共通しています。

しかし、それぞれ別の工具ということは、それぞれ適した用途があるということですよね。DIYをやるにしても、違いを理解して道具を選んでいきたいですね。

今回はその違いをまとめてみました。

2つの大きな違いがあります。

インパクトドライバーとドリルドライバーの違いを整理すると、以下のようになります。

違いはココ!

  • パワーとパワー調整の違い
  • 先端工具を固定する仕組みの違い

これらの違いを正しく理解することで、どちらを選ぶべきかがわかってくると思います。

パワーとパワー調整の違い

特に、パワーの違い、パワー調整の違いがこの2つの電動工具の用途を大きく分けます。

インパクトドライバーは「回転」+「打撃」

インパクトドライバーはその名の通りインパクト(打撃)を与えながら回転します。

よく建築現場などでガガガガガガと響いているのはこのインパクトドライバーかもしれませんね。

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打撃を与えながら回転するということは、その分、固い材料などにもねじを打ち込むことができます。昔の建築現場で木材をつなぐために使われていたのは釘でしたが、現在は一般的にコースレッドと呼ばれるスクリューネジです。これはインパクトドライバーという電動工具が発達してきたため、釘よりも接合力が強いネジが選ばれるようになってきたということです。

長いネジを下穴なしでガンガン打ち込むには、回転に打撃を与えないと入っていかないんですね。

また、木材や建築以外でも多くの工場でインパクトドライバーが使われています。たとえば、自動車工場。僕自身もトヨタ自動車に入社した際、新人現場実習で工場に数か月いっていました。たくさんのナットをひたすらインパクトドライバーで締めまくってました。ボルトナットでがっちり締めるにはインパクトドライバーが必須なわけですね。

弱点としては、パワーが強くて微細な作業ができないということです。パワーが強すぎて、ネジ頭をちぎってしまうってことは皿にあります。

ただし、最新のインパクトドライバーには、さまざまなモードが選択できるようになっていて、打撃無しのドライバーモードや打撃自体も強弱が選べたりします。最新モデルを購入できれば広い範囲で活躍してくれる電動工具になると思います。

インパクトドライバー まとめ

ポイント


インパクトドライバーは「回転+打撃で強力に締める

適している用途:

  • 長いネジを使う場合
  • 硬い材へのネジ締め・穴あけ
  • 大きなボルト・ナットなどを使う場合

弱点は、パワーが強くて微細な作業ができない。
ときにはネジをちぎってしまうことも。

利用シーン:構造物(柱、壁、床など)を施工する際
ウッドデッキをつくるなど

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ドリルドライバーの最大の特徴:クラッチ機構のトルク調整

一方で、ドリルドライバーは、力加減を調整できます。クラッチ機構のトルク調整ができるのです。クラッチ機構とは、回転力を伝える仕組みです。ある一定の条件でその回転力を遮断することもできます。トルクというのは、回転力を意味する言葉です。

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つまり、回転力を設定したら、それ以上の回転をしないようにできるというわけです。

これは、インパクトドライバーができないことなんですね。ネジの種類によって回転力を最適なところに設定すれば、ネジを締めすぎてしまうことがなく、きれいにネジ締めができるんですね。

逆に、インパクトドライバーのように打撃がない分、長いネジを締めつけたり、ボルト・ナットなどを強力に締め付けるということには不向きです。

またドリルと名前がつく通り、穴あけにも適しています。ドリルドライバーには回転速度を2段階調節することができます。インパクトは打撃を与えてガンガン回転するのに対して、ドリルドライバーは安定した回転が維持しやすく、穴あけに適しています。

ドリルドライバー まとめ

ポイント


ドリルドライバーは「クラッチ機構のトルク調整で、最適なネジ締めが可能

適している用途:

  • 細かいネジなどの締付け
  • 柔らかい材への安定したネジ締め・穴あけ

力が必要なケース(長いネジ、固い材料、ボルト・ナット)などには向かない。

利用シーン:
組み立て式家具を組み立てる
細かなネジを扱う作業
穴あけ

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先端工具を固定する仕組みの違い

2つのドライバーの先端は見た目で違いが分かります。それぞれ取りつけられるものが違います。

インパクトドライバーはスリーブ式で取り付けられるのは六角軸のみ!

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インパクトドライバーは、六角軸の先端工具しか取りつけられません。

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とはいっても、さまざまなものが六角軸形状で出されています。プラスマイナスのドライバービット、穴あけ用のドリルビット、ボルト締付け用のソケットなど、基本的に穴をあける、ネジやボルトを締めるといった用途でできないことはないかと思います。

またスリーブ式で、ワンタッチで装着できるのもインパクトドライバーの特徴です。

ドリルドライバーはドリルチャックで丸軸・六角軸両方OK

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ドリルドライバーはドリルチャックを使って先端工具を固定します。

チャックというのは、工具や加工物をがっちり固定するための機構のことです。

また一般的にほとんどのドリルドライバーがキーレスチャックを採用しています。

キーレスチャックは、まさしく「キー」が必要なく、手でチャックを締めることができます。

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1mmほどの細いドリルビットから13mmほどのビットまで無段階で取り付けられます。六角軸のドリルビットは通常0.5mm単位でしか販売されておらず、例えば6.8mmの六角軸ドリルビットはありません。通常の丸軸のドリルビットは0.1mm単位で販売されています。

またチャックでは、六角軸ビットも固定できます。なので、ドライバービットなども取り付け可能です。

どちらを選ぶべきか?

さぁ、そこで迷うのがどちらを買うべきか。これは何をすることが多いかで判断します。

大工的な内装工事やウッドデッキなどで長いネジ(コースレッド)を使ってガンガンネジ締めをする場合は間違いなくインパクトドライバーが必要です。

一方で、組み立て家具の組み立て作業などちょっとしたネジ締め作業が多いという場合はドリルドライバーで十分です。

ドリルドライバーが力不足かといえば、そんなことはなく、たいていのネジ締めは大丈夫です。一方でインパクトドライバーも最近のモデルでは弱モードなどがあり、少しずつ細かい作業もできるようになってきました。

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最終的なアドバイス

一番いいのは、両方あることですが、どちらか一つということであれば、インパクトドライバーを選びましょう。

インパクトドライバーがあれば、できないことがほぼないです。ネジ締めの力加減は慣れが必要ですが、慣れれば締めすぎてネジをダメにすることも少ないでしょう。

また、インパクトドライバーにドリルチャックを装着できるアダプターもあります。そういうのを利用すれば、さまざまなドリルも取りつけることが可能になります。

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