先週土曜日に訪ねた仏師の高田慈眼さんの話に非常に印象深いものがありました。
前回のブログに書きそびれた、一番肝心なところです。
まずは、前回の内容を振り返ってみます。
モノづくりの世界では、技術と知恵と努力を惜しみなく使い、
目指す所へひたむきに進んでいくものです。
そのなかには、これは難しい、これは大変だ、こんなことやってられない、と
ついつい妥協したくなる局面があります。
しかし、そこを耐え、あえて挑戦するか、
それとも、そのまま妥協し、無難なやり方を選ぶのか。
その選択によって、出来上がったものは全く違うものになります。
高田さんが言うには、ついつい妥協すると
出来上がった作品からパワーが感じられず、結局駄作に終わってしまいます。
逆にどんなに大変でもそこを乗り越え完成させた作品はオーラが違います。
ここまでは前回のブログに書きました。
ここからが、とても印象深かったところです。
高田さん曰く、これは人生と全く同じだということ。
あれこれ妥協しながら生きると、ふと振り返ったとき何の思い入れもない無難な人生。
しかし、いろんなことに挑戦し、妥協なく生きると、
たとえそれが短くても本当に幸せだったと言える人生になります。
50年以上仏師という職人の世界を歩んでこられた方のお言葉。
それゆえにとても重みがあるものでした。
木工も人生も奥が深い。
よし、やるぞ。