こんにちは。
先日、僕が運営する会員制木工シェア工房「ツバキラボ」にある見学者がいらっしゃいました。
その方は、トヨタ自動車で長年働き、在籍中はアメリカにも長年赴任しておられた方でした。木工旋盤をやりたい、ということで教室を調べていた際、僕の存在を知り、連絡をいただいた次第です。僕は、わずかな在籍期間でしたがトヨタ自動車にいたこと、アメリカに住んでいたことなど共通点があり、興味をもっていただいたようです。こういうご縁は非常にうれしいです。
そのメールのやりとりでは、特に年齢などはお聞きしませんでしたが、経歴からいって高齢な方だとは推測できましたが、文章の端々に若さも感じられました。
実際お越しになられた男性は、74歳。ツバキラボでは最高齢となります。しかし、見るからに若い。いや、見た目はもちろん74歳には見えない外見だったのですが、それよりも増して気力が若い。
大学での若い人ととの交流
その方は、メールですでに教えていただいていたのですが、トヨタ自動車を退職後、大学で英語を教えているそうです。それ以外にも、進路指導などもあるので、ほぼ毎日のように大学に行っているとのこと。
若い人との交流が若さの秘訣ですか?とお聞きすると「それはありますね!」と。
同年代の方々、特に退職した後は仕事という大きな柱がふっと消えると、人生の目標がなくなり、急に老け込む人も多いそうです。しかし彼は、定年退職の後、大学での仕事を得て、若い人たちと日々接するようになりました。
もともと気力がある方なんだと思います。そしてそれを維持するのに、若い人のエネルギーを日々もらっているんだと思います。
若い人と交流するのには、気力がいる
もちろん若い人と接していれば若くいられるということではありません。
若い人と交流するには、まずこちらの気持ちが若くないとなかなかできませんから。その気の持ちようが、若くさせるんだと。
会社での先輩後輩、上司部下という関係ではなく、なるべく近い立場で交流することに意味があるんだと思います。立場を超えたところで、同じ目線で交流すると、相手の価値観を理解しやすくなります。例えば、趣味などで世代を超えて交流できるのはすごくいいことです。
そして若い人たちからなにか学ぼうという気持ちがあることも重要です。年齢を重ねると、自身の価値観を重視し、特に目下の相手にそれを無意識に押し付けてしまうこともありますが、常に若い人たちに敬意を払うようにしていると、学ぶこともたくさんあることに気づきます。
僕も先日大学生二人とご飯を食べましたが、とにかく明るく楽しく若い!彼ら彼女らが日ごろ何を大事にしているのか、どんなことを考えているのか、そういうことに触れられると、自分までその年代になったような気にもなります。
Stay Hungry, Stay Young
中国のニュースキュレーションアプリ「今日頭条(トウティアオ)」や世界中でヒットしている15秒動画アプリ「Tik Tok」を手掛けるZhan Yiming(张一鸣 / チャン・イーミン)はスティーブジョブスの有名な言葉をもじって「Stay Hungry, Stay Young」と言っているそうです。
彼曰く
「若者にはたくさんの利点がある。まずルールや規則にしばられない。時にルールに違反する。そして洗練されてはいないけれども、一生懸命に働くからだ」
若者が時代を生み出していきます。
僕が、若い時には若さが武器になるなんてこれっぽっちも気づかなかったけど、やはり若い子たちは強い。
今は積極的に、なるべく対等の立場で若い人たちと交流し、若い人たちから大いに学びたい。ツバキラボに来られた74歳の見学者のようにいつまでも若くいられたらなぁと思うのでした。