家具職人になる 日記

蟻桟という楽しさ

2011年2月7日

蟻桟

木工の基礎技術の中に、蟻桟(ありざん)というモノがあります。
テーブルやデスクなど、幅広い板は、使用環境によっては反ってしまったりします。
そのため反らないように固定する必要があります。
しかし、そこを棒状のものをあててビスなどで固定してしまうと、
今度は木材の伸縮によって割れてしまったりします。

そこで出てくるのが、この蟻桟。
アリの頭のような溝と、これまたアリの頭のようなホゾをもって固定する技術です。
詳しく説明すると長くなるので書きませんが、
とにかく、木の反りを防ぎ、かつ伸縮を妨げない、素晴らしい技術です。

木工の基礎と書きましたが、非常にデリケートな代物で、
その仕組みを理解し、精度よく加工しないとまったく機能しません。
とても難易度の高い技術であるがゆえに、僕にとって憧れの技術でもあります。

これまで講義などでその仕組みや細かい数字的な理論を学んできましたが、
やってみないと結局分らないのです。

ってことで、この度担当しているロッキングチェアでやる機会が訪れました。
教えられた手順通り、やってみると、いやまたこれがおもしろい。
なんか久しぶりにぞくぞくしました。

卒業製作でデスクを作っているので、
また蟻桟をやる機会がありますが、
億劫な気持もなくなり、楽しみでしかたありません。

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