
26年6月1日。僕たちツバキラボは、新しいサービス「Tree Timeless(ツリータイムレス)」を本格的に始めます。
やむなく伐られることになった、思い出のつまった大切な木を、暮らしの中で使い続けられる記念品に仕立てるサービスです。
公開を前に、今日はなぜこのサービスを始めたのか、僕の個人的な思いを記しておきたいと思います。少し長くなりますが、お付き合いいただけたら嬉しいです。
「時」と「思い」を大事にしたい、という個人的な価値観
このブログのプロフィールにも書いていますが、僕はこれまで、ミャンマー、アメリカ、トヨタ自動車、岐阜での木工と、いろいろな場所を渡り歩いてきました。
高校時代のミャンマー留学、アメリカの大学留学、トヨタでの日々、そして飛騨高山での修業時代と岐阜県立森林文化アカデミーでの日々。さまざまな土地で、たくさんの人に出会いました。そのひとつひとつが、今振り返っても輝かしく、かけがえのない思い出です。
でも、人は時間とともに前に進んでいきます。過去に戻ることはできません。だからこそ僕の中には、ずっと「時」と人とつながることで起こる「思い・気持ち」を大事にしたい、という気持ちが強くありました。思い返せば、東日本大震災のとき。僕は復興支援として「森から海へのエール」という活動を始めました。そのときに作ったのも、実はフォトフレームと時計でした。
誰にとっても平等に与えられる「時間」。そして、人が生きるうえで支えになる「つながり」や「思い出」。この二つを、僕はことさら大切にしたいと感じてきました。
たぶんこれは、若い頃から国や文化を越えて人と出会い、そして別れてきたからだと思います。
木工の会社として何をすべきか
一方で、木工の会社を経営する立場としては、別の問いとずっと向き合ってきました。それは「差別化」です。(このブログでも差別化の記事を書きました)
ほかの誰かがすでに作っているもの、やっているサービスなら、僕たちがやる意味はない。でも、突出した技術があるわけでもなく、いわゆる家具マニア、木工オタクでもない。そんな自分が木工の会社を率いて、いったい何をすべきなのか。ずっと答えが見つからないまま、考え続けてきました。
そんな中で、年に数件、決まって届く問い合わせがありました。
「記念に植えた木を切らなければいけなくなった。記念品にして残せないか」
正直、お金になるかと言われると、そうでもありません。でも僕は無意識のうちに、依頼者の方に寄り添いたい、こういう依頼こそ大事にすべきだと思って、ずっと対応を続けてきました。
「これだ!」と思った瞬間
あるとき、気づきました。
うちの会社には、製材の設備がある。乾燥の設備もある。木工加工の設備も技術もある。しかも小さな会社だからこそ、小回りの効く対応ができる。
製材から加工まで一貫して向き合えて、お客様に寄り添える——これこそが、僕たちの強みなんじゃないか、と。
そんなとき、スタッフからこんな声が出ました。
「これこそ、ツバキラボらしいサービスですよね」
その瞬間、「これだ!」と思いました。
これこそ、自分たちの価値観をそのままサービスに落とし込めるものだ。そして、日本でほかの誰もやっていないサービスだ、と。「時」と「思い」を大事にしたいという僕の個人的な価値観と、自社の強みが、ひとつにつながった瞬間でした。
Tree Timeless は、こうして生まれました。
最後に
家を建てたとき、子どもが生まれたときに植えた記念樹。家族とともに育った木も、いつしか伐らなければいけないときが来ます。
そのとき、その木に宿った家族の時間を、未来に残るかたちでそばに置いておく。Tree Timeless は、そんな選択肢をこれから届けていきたいと思っています。
サービスの詳細は、専用サイトにまとめています。よかったらのぞいてみてください。
→ Tree Timeless サービスサイト

