5月24日、岐阜県高山市の木の里団地内にある岐阜県森林組合連合会(県森連)の飛騨林産物共販所で行われていた入札を見学してきました。いつも広葉樹を購入させていただいている株式会社カネモクの森本社長の計らいで同席させてもらえ、勉強させていただきました。
魚や野菜などが市場で仲買人などが競りで落としていく光景はニュースなどでもよくみるのでイメージが湧くと思います。今回見学したのは木材市場の入札です。参加者が金額を提示し、最高額を付けた人が落とすという仕組みです。
土場にずらりと並ぶ丸太
土場にずらりと並んだ木材。針葉樹も広葉樹もあります。
市が開催される数日前からこのように準備され、丸太の断面に数字やら記号やらがかかれています。入札に参加する人は事前にそれらを一つ一つ確認し、購入するもの、しないものを選別し、購入するものは値踏みをしておきます。
売買される丸太の情報をまとめた冊子
参加者には事前に売買される丸太の情報が載っている冊子が配られます。僕も一部いただきました。
中にはその日売買される1番から451番まですべての樹種、長さ、直径、本数、立米数が記載され、ぎふ証明材or合法木材などの表記がされています。
次々とスピーディに進められる入札
当日は、参加者が部屋に集まり、一つ一つ入札を行っていきます。。
入札したい人は、その番号が呼ばれたときに入札札に金額を書き係員に渡します。そしてすぐだれが落札したかが発表されます。その間10秒ほど。早い。なので事前にすべて用意しておかなければいけないんですね。
入札がなかったもの、最低落札価格にとどかなかったものは、「次回です」と案内されます。
スペックは一緒でも現物の状態で値段が大きく変わる
ちなみに、冊子に書かれている情報では同じような丸太があったとしても、一方は高値が付き、一方は売れなかったりします。つまり、この冊子の情報では判断できない要素があるわけですね。
全ての入札が終わったときに、カネモクの森本社長に聞いてみました。すると樹皮の状態や木口の状態などで判断しているとのこと。
たとえば、この写真。
2本の栗の丸太ですが、直径や長さは一緒です。
どちらが高いでしょうか?
正解は左の丸太だそうです。
樹皮の色を見ると、左は色つやがよく、右はすこしくすんだ状態です。そうすると木材の性質として、左はよりおとなしく安定しており、右は癖があると判断できるそうです。
すごいですね、こういう目利きは。
まとめ
入札は月2回行われているそうで、次の入札に向けてどんどん丸太が集まってきます。普段僕は板に製材され乾燥されたものを購入することが多いですが、こういう丸太の入札の仕組み、値段のつけ方、そして市場価格を知ることができて大変勉強になりました。
今回、ご厚意で見学させていただきました。本当にありがとうございました。
株式会社カネモク
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