木工

長良川おんぱく2016「長良杉でつくる子どもが喜ぶ絵本棚」ワークショップ レポート

2016年11月5日

長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

長良川おんぱく2016、僕らが提供するワークショップとしては今年最後の「長良杉でつくる子どもが喜ぶ絵本棚」が11月3日、5日の2日間かけて開催され、無事終わりました!ということで、レポートです。

 

初めての大型家具づくりワークショップ


僕の仕事を通しても、大型の家具を一般の方と一緒につくるワークショップは初めてだったんです。僕は常々ものづくりを広く広めたいという気持ちで、プロが使うような木工機械ではなく電動工具でもできる家具を研究してきました。それを学校の授業で取り入れて作ってみたり、自宅のキッチンカウンターで試してみたりして、設計のポイント、部材の寸法など自分なりに工夫してきました。今回、昨年のおもちゃ箱づくりが好評で、その続きとなるものを、ということでこれらの電動工具でつくれる家具をワークショップとして企画してみたのです。

電動工具を使い慣れている僕だから、作ろうと思ったものは自身で設計して、製作ができますが、初めてその工具を触る人たちでも大型の家具を作れるようにワークショップを組み立てるのがプロである僕の仕事です。複雑なところでも、難しくならないようにどのような冶具を用意すればいいのか、いろいろ考えて準備をしてみました。

初めてやるワークショップはドキドキです。2日間かけてつくる今回のような大型物は、組み立てて完成するまで本当に気が抜けません。

そんなドキドキで始まったワークショップです。

 

様々な場所から楽しい面々が集まりました!


長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

今回は4組募集したところ、見事4組定員が埋まりました。3万円を超える価格設定もあえてやってみたのですが、それでも定員が埋まることは僕としてはとてもうれしいことです。作りたい!っていう人が確実にいるわけですから。

岐阜やその周辺や名古屋から集まった4組の中には、昨年のおもちゃ箱づくりに参加された親子今年のおもちゃ箱づくりに参加してくれたご家族がいて、これまたすごくうれしかったです。

みんな小さなお子さんやお孫さんがいて、にぎやかに、時に邪魔されながら作業にいそしみました。

 

とにかく墨付けと溝突き


長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

ワークショップ開始時に多くの部材をお渡ししましたが、それらは最終的には絵本棚として一つのものに生まれ変わります。それまでの過程には、ひたすらそれらを結合するための溝突きをビスケットジョイナーでしていくわけです。その溝突きのためには、どこに溝をつくのかを記す墨付けという作業があります。だからどの部材がどの部位になるのか理解したうえで墨付けをして、合計すると全部で100近い溝を精度よく加工していくんですから、それは大変な作業です。

それでも間違えないように僕からも、参加者同士でもチェックしあいながら作業を進めていきました。

 

少しずつ組みあがっていく絵本棚


長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

このワークショップの面白いところはパーツごとに加工したところは順に次々と組み上げていくところです。加工して組んで加工して組んでを繰り返します。すべてを加工してしまってから一度に組み上げるわけではなく、少しずつ形を膨らませていくのがすごくワクワクぞくぞくするポイントだと思います。

長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

 

意外と難しいのがトリマーのようで。。。


長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

意外と電動工具だから一般の人でも扱えるという安易な発想でワークショップでよく使うようになっていまうのですが、やってみるとトリマーどうも難しいみたい。面取り作業が一発合格できないのです。なぜなんでしょうね。その大きな音でちょっと躊躇しちゃったり。ベースプレートが安定しなかったりして安定して面取りができなかったり。これは教え方をもっと変えなきゃなぁって思いました。

長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

 

2日目は山場がいっぱい


長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

2日目の作業は、部組してきた棚部分を最終的に側板と組み合わせて絵本棚にしていくわけですが、下段の仕切り板、側板の上部の形状の加工など少し要素が増えていきます。大型のバンドソーを使ったりベルトサンダーを使ったりして好みの形状に加工していきます。

長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

この一つ一つが僕も参加者もドキドキでうまくいくかなぁ、どうなるかなぁと、でもやってみてみんなドキドキしたけどできた、って言ってもらえます。初めての体験でも、どんだけドキドキしても自分でやることが大事なポイントです。

 

それにしても皆さん仲がよろしくて


長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

8か月の赤ちゃんをおなかに育んでいるプレママさんが作業している姿を旦那様。愛に満ちています^^

また最後の絵本棚の姿へ組み上げる本組のところでは参加者みんなで協力し合ってボンドを塗ったり支え合ったりして作業しました。一人では決して組めないですからね。自然と互いを支えう光景が生まれてこれまたすごくうれしかったです。僕はこの本組のところでは失敗は許されないので結構シビアな感じで対応していたので、逆に和気あいあいと作業してくださった皆さんに感謝です。

 

無事全員完成しました!


長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

そして、4組全員が絵本棚を完成させることができました!よかったー!よかったよー

長良川おんぱく 絵本棚 ワークショップ

みんなで記念撮影しました。

ほんとみなさんに喜んでいただけてやってよかったなぁって思いました。

ちなみに、この大きな絵本棚も、横幅が日産エクストレイルにぴったし納まりましたし、軽自動車でも後部座席を倒せばぴったり乗せることができました。さすが僕の設計です^^

それはさておき、これでおんぱくワークショップが終わりました。今年のおもちゃ箱づくりに参加してくださった皆さん、そして絵本棚に参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました!また来年は違う形でさらに発展したものを準備したいなぁと思っていますので、よろしくお願いします。

そして、自身が作られたおもちゃ箱、絵本棚を大事に大切にしていただきたいと思います。お子さんお孫さんが付けられた傷や汚れ、落書きなんでも宝になります。

ありがとうございました!

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