こんにちは!
これまでいくつか集塵にまつわる話をブログに書いてきましたが、今回は、マキタの集塵機(掃除機)をサイクロンにした、という話です。
うちの工房にある集塵機は、マキタの483PというものとFestoolのMIDIがあります。
これらの集塵機はどちらも電動工具と連動して使うことができるので大変重宝します。
そのなかでマキタの483Pは、普通に掃除機として大活躍している集塵機なのですが、集塵量が8Lしかないため、広い工房で掃除をしているとすぐにゴミがいっぱいになり、フィルターが詰まることで吸い込み力が急激に落ちます。結構な頻度で中のごみを捨てるという作業が必要なんですね。しかも、どれくらいゴミがたまっているのかもわからないことがストレスです。
このデメリットを解消すべく、前からサイクロンにしたいなぁと思っていたのですが、これが意外と難しかった。でも最終的にサイクロン仕様にできたので、その方法をまとめます。
今回の目標
サイクロンにすることで、
- 集塵機本体に吸い込まれるごみの量を減らす
- 8Lより大きなダストボックスを取り付ける
- ごみの量を一目でわかるようにする
目次
サイクロンシステムの選定
今回、サイクロン化するにあたり、まずサイクロンシステムを調達しなければいけません。このご時世、サイクロンアタッチメントってたくさんあります。Amazonで検索すれば無数にでてくるサイクロンアタッチメント。
多いのはサイクロン化するためのサイクロン部分のみのアタッチメントです。
中にはご親切にホースのアダプターがいろいろついているものもあります。
このサイクロンパーツのみの商品は、別途ゴミをためるための容器を用意し、それに取り付けるという作業が発生します。金属やプラスチックなどのペール缶を購入してとりつけるのが多いようです。
サイクロンアタッチメントとペール缶を組み合わせて作る場合、より安価にできますが、その分設計を考えたり、取り付け作業をしたりと手間が増えます。
今回は、なるべく作業も少なくして、かつスマートに完結させたいと思い、このサイクロンパーツのみは候補から外し、サイクロンとゴミがたまる部分が一体化しているものを探しました。
そして見つけたのがコレ↓
DIY向けの木工機械や工具のブランドStax Toolsの「403 ミスターアルバート ダストサイクロンキット」という商品。
今回の「サイクロンパーツとダストボックスが一体化でごみの量もわかりやすいもの」というなんとも僕の希望を見透かしたかのような商品です。容量も20Lで申し分なし。1万円を超えますが、サイクロンパーツとペール缶を別々に買ってそれらを取り付ける手間を考えると妥当です。
ぽちりました。
ミスターアルバートさんがやってきたので実力を試す
ミスターアルバートさんが届きました。
いろんなアタッチメントが付属としてついているのですが、すべてアルバートさんのなかに納められていました。
中を出してみると、こんなに納まっていました。
セット内容
- バケツ本体
- 直径65mmホース×2本
- 直径65mm継手×3個
- 直径100mm継手×1個
- 小型継手(直径約38mm)×1個
- ホースクランプ直径100mm×1個
- ホースクランプ直径65mm×1個
- サイクロン用エルボー継手×1個
- キャスター×4個
そして、もれなく説明書は英語です。
僕は英語が読めるので苦労しませんが、一般的にはどうなんでしょうね。(いつもこういう海外商品を日本向けにしたときに説明書が英語のままだったり、日本語でも貧弱だったりするので、何とかならないものかと思います。)
ミスターアルバートさんの実力を試す
さて、早速サイクロンの実力を試してみます。組み立ては簡単。ホースのきっちりした接続はこれからやるとしてまずは正しい順番につないでごみを吸ってみました。
すると、
まずまずの結果です。細かいものは集塵機本体に流れていきますが、大半のものはアルバートさんのおなかの中にとどまっています。
よし、これはシステムとして間違いないやつだ。
ホースの接続に苦労した!
この掃除機やら集塵機やらでいちばん困るのが、ホース径と接続するパーツの径が合わない!ってこと。これもっとわかりやすくならないんですかね。電動工具に接続しようとすると、各メーカーで規格がばらばらで、ホースが取り付けられないことが多くて、いろんなアダプターを試す羽目になる。。。なにが集塵機能付きだ!バカヤロー!っていう話ですよ(結構怒ってますよ)。
ってことで今回もめちゃ苦労しました。
まず、マキタの集塵機483Pへつなぐホースはアルバートさんの蓋の中央のところにつなぎます。これは、付属の小型継手(直径約38mm)を蓋に挿し、そこに集塵機標準ホースの先をぐいぐい押し込めばささりましたので、これはOKとします。
問題はこの先です。実際ゴミを吸う側のホースをどうすべきか。
集塵機(&掃除機)として使うので電動工具にも接続できて、かつマキタのノズルやストレートパイプを取り付けたい。
まずは、蓋からでているのは65mmなので、アルバートさん付属の65mmホースを取り付け、そこに65mm継手を取り付けます。問題はココからです。ここにマキタの掃除機ホースをとりつけたいのです。
内径、外径サイズを計って合いそうなアダプターをいくつか購入してみましたが、どれもきれいにはまりません。
ちょっと嫌になって3か月ほど放置しました(笑)
ホース接続問題解決!
ある日、機械屋さんが来た時に、このアルバートさんでホースをどうつなぐか困ってるという話をしました。機械屋さんは「そうですかー、じゃあマキタに一度合いそうなアダプターがあるか聞いてみますねー」といってサイズを計っていました。
その時、ふとマキタの集塵機に取り付ける側のカフスをアルバートさんの65mm継手に差し込んだ時のこと。
「あれ?この部分、しっくりきますね」
なんと、集塵機に取り付ける側のカフスの爪部分が65mm継手の内径にしっくりはまることがわかりました。
この2つの爪の部分のみ!
でもこれはなにか大きな前進です!
65mm継手の内径は、54.25mm。
一方で、マキタホースの集塵機本体に取り付ける側のカフスの外径は48.25mm。
この6mmの差さえ埋めてしまえば、ホース問題解決する!!!
機械屋さんは、テープでぐるぐる巻きにすればいいんじゃないですか?といいましたが、別の何かいいものがあるはずだ、と考えること数日。
そしてひらめきました!
以前、扉の隙間風を防ぐために買って余っていた隙間テープ!
太さを計ると、4.34mm。これをぐるぐる巻くと+8.7mmとなってオーバーしてしまいます。
しかし、クッション性があり、ぎゅっと押すと潰れます。つぶれると2.98mm!!!つまり巻いたら+6mmできる!
しかも、クッション性によって適度な摩擦具合で締りが良い上に、抜き差しも容易にできるのではないか?!
いざやってみました。
テープを外し、
カフスに巻き、
入れてみると、
素晴らしい嵌めあい。
ここに戦いが終わったことを宣言します。
追加で集塵機のホースを購入
ということで、マキタの集塵機の本体に取り付ける側のカフスに隙間テープをまくことでアルバートさんの付属品65mm継手にぴったりはまることがわかりました。
ですので、マキタ集塵機とアルバートさんでホースが1本。アルバートさんから掃除機ノズル側で1本必要となりますので、追加で集塵機のホースを購入しなければいけません。
マキタ集塵機とアルバートさんを一体化するスタンドを作成
戦いが終わった余韻に浸ることなく、次はスタンドづくり。掃除機として使うので、しっかり2つが固定されていて、キャスターで動き回れるようにスタンドを作りました。アルバートさんさん、マキタの集塵機それぞれが簡単に取り外せるように、そしてアルバートさんにゴミがどれくらい溜まっているかすぐにわかるようにしています。
キャスターは65mmにしたけど、一回り大きくすればよかったです。
とはいえ、これで集塵機をサイクロン化することに成功しました。
粉ような粉塵は本体側に入りますが、おおきなものはアルバートさんへ溜まります。そしてごみの量がわかるってやっぱり素晴らしい!
ぜひ、みなさんのサイクロン化の参考にしていただけると嬉しいです。
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