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ハイパワー&巨大なレーザー加工機「Fabool Laser DS」を購入した理由と困難な組立てについて

2017年10月25日

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

以前、自分で組み立てる(DIY)という方式でハイスペックなレーザー加工機を激安で販売しているsmartDIYsという会社のショールームに行ってきました。
↓その時のレポートはこちらです。

デジタルファブリケーションの中でも人気があるのがレーザー加工機です。自分でデザインした通りに彫刻や素材のカットができるので、いいですよね。このブログSimplife+ではPodeaというパーソナル小型レーザーカッターを購入して、いろいろ試しながら情報を発信してきました。この度、僕が運営する木工シェア工房「ツバキラボ」に大型のレーザーカッターを導入する予定です。その一つの候補として、株式会社Smart DIYsのFabool Laserシリーズを検討しています。最大の特徴は、ハイパワーなレーザーなのに安い!ってこと。しかし、その...

そして、運営している木工シェア工房「ツバキラボ」にてレーザー加工機を導入するべく、そのsmartDIYsが販売しているレーザー加工機の中でも一番大きいサイズの「Fabool Laser DS」を発注しました。

9月半ばに届いたパーツ類、下手に取り掛かるとものすごい時間を割かなければいけなくなるので、当時そんな余裕はなく、ずっと工房の隅っこに置きっぱなしでした。そして1か月ほどたってからようやくまとまった時間ができそうなので取り掛かることにしました。

なぜFabool Laser DSを購入したのか

半導体レーザーの限界

2年前に購入した小型の家庭用レーザー加工機Podeaは、使い続けていく中で勝手もわかり、とても小回りが利いて使いやすく重宝しています。もちろんPodeaもシェア工房「ツバキラボ」にて活用していく予定ですが、今回よりハイパワーなレーザー加工機をどうしても導入したかったのです。それは、切り抜ける厚みの限界加工できる素材のサイズ、そして加工スピードという理由からです。

現在Podeaは6Wの半導体レーザーです。1.6Wから6Wにアップグレードしましたが、それでも切り抜ける素材は2.5mmの合板までというのが現実です。それ以上の厚い木材をカットする場合は40WクラスのCO2レーザーを搭載した機種が必要です。

また、小型のレーザー加工機は安い反面、加工スピードも遅く、数センチほどの一つの作品を彫刻するのでも10分以上かかることはざらです。A5サイズぐらいになると数時間です。さすがにそれでは複数の利用者を想定したシェア工房では無理です。

Fabool Laser DSを選択したわけ

レーザーカッター DIY Fabool DIY SQUARE ショールーム

もともと、業務用で国内のシェア工房で多く導入されているTrotecのSpeedyシリーズを入れる予定でした。実際これまで何度も使った経験があり、スピードの速さ、精度はさすがです。しかし、一番小さく、出力が弱い機種でも300万ほど。標準的な使いやすいサイズ、出力で400万近くになります。導入するならいいものを、、と思う反面、さすがにレーザーで商売をするわけでもないのにそこに数百万の投資はできないなw、と思い、Trotecの夢を断ち切りました。

そして、安価な機種の選定に入ったわけですが、やはり導入するなら少しでも夢広がるものを、シェア工房の会員様の創造力を掻き立ててくれるものを、ということでハイスペックで加工できるサイズも大きいものを選びたいと思うようになりました。

しかし、価格、スペックの両方を満たすものはFabool Laser DSしかないわけですが、この自分で組み立てるという方式であり、やはり精度などでいい話を聞かないので、とても不安がありました。安いといっても数十万の世界です。買う以上はしっかり運用できるようにしたい、当たり前の話です。

そこで、わざわざ山梨県のショールームまで行って実機を見させてもらったわけです。

サイズもパワーも大きいが故の難しさ

DSはサイズもパワーもとても大きいのでたしかに夢膨らみますが、それ故の難しさもあります。そもそも、組み立てるのが大変です。そして精度を出すのが大変。

それに対する答えは、ショールームを見に行ったときのレポートで書いてます。

デジタルファブリケーションの中でも人気があるのがレーザー加工機です。自分でデザインした通りに彫刻や素材のカットができるので、いいですよね。このブログSimplife+ではPodeaというパーソナル小型レーザーカッターを購入して、いろいろ試しながら情報を発信してきました。この度、僕が運営する木工シェア工房「ツバキラボ」に大型のレーザーカッターを導入する予定です。その一つの候補として、株式会社Smart DIYsのFabool Laserシリーズを検討しています。最大の特徴は、ハイパワーなレーザーなのに安い!ってこと。しかし、その...

しかし、最終的には、じっくり向き合って、機械の癖なども理解しながら運用していこうと思い、購入しました。




いざ組立!でも下部のフレームを組むだけで5時間w

パッキングリストとの照合

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

前置きが長くなりましたが、そういうわけで、組み立てを始めました。

まずは送られてきたパーツ類の確認です。組み立ての手順書はすべてsmartDIYsのウェブサイトに掲載されており、照合用のパッキングリストもあります。僕はiPadで見ながら作業をすることにしました。

種類でいったら100を超えてますし、数もいれたら数百の部品点数。一個一個確認するには相当な根気がいります。なので挫折しましたw

そもそも、パッキングリストのナンバリングはすべてのパーツに書かれていたりするわけでもないので、照合しようがないのです。パーツの確認をしてくださいと言っているのに、パーツの確認のしようがないのはいかがなものかってことで、改善要望だしました。(もちろんメーカー側も、これらのパーツを管理するのもすごく大変だとは思いますがね。。。)

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

レーザー管とか見るとテンション上がります。

マニュアルの間違いがところどころあります

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

まずは、レーザー本体を置く作業台から組み立てを始めます。手順がかかれたマニュアルはすべてウェブ上にあります。それを見ながらステップバイステップで組み立てていきます。

ちなみに、作業台も、レーザー本体の駆体もすべてアルミフレームと直角ブラケットで組み立てていきます。

作業台下段組立

まず作業台の足を組立てます。
以下の写真を参考に、550mmアルミフレームにM8 Tナット4個とM8x15 六角穴付ボルトを使用して直角ブラケット4個を取り付けます。
この際、M8アジャスターは、550mmアルミフレームのタップの切ってある方に取り付けてください。

↑マニュアルでは、例えば、こんな感じで書かれています。間違えたくないから丁寧に読んで、パーツと数を間違えないように作業していきます。丁寧に一つ一つこなしていくので余計時間がかかる。慣れたら早くなるとかそういうものでもありません。

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

厄介なのは、マニュアルが間違っているところがいくつかあることです。素人でもわかるような間違いがあって、あれ?あれ?って迷ってしまいますが、明らかにマニュアルが間違っている。980mmというのが890mmだったりすると、890mmのパーツを探しまくるんです。どこ探してもない、パッキングリストにもない、今組み立てているのはこの部分だから、これは980mmの間違いじゃないか!となるわけです。他にも細かいパーツの数が間違っていたり。最悪は、組立て直しのパーツも出てきました。長時間作業している中で、こういうのがあるとほんと萎えます。(マニュアル作る側のことを思うと表現が難しいところとかもあるかと思いますがね。単純なミスは早めに直してもらいたい。とりあえず、メーカー側にまとめて指摘しようと思います)

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

ということで、作業台とレーザー本体の下部フレームの組み立てで5時間かかりました。

レーザー内部のパーツの組立てで6時間

さぁ、続きです。

今度はレーザー内部の駆動パーツやら電源、基盤関係の組み立て作業に入っていくようです。

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

正直、一番気を遣うところです。もちろんフレームも精度よく組立てしていきますが、駆動部分は専門外のところなのでその分緊張しちゃうんです。

こちらも一つ一つマニュアルに従って組み立てていきます。

ワクワクとドキドキが入り混じるというのはまさにこのことですね。

そして、フレームに駆動部分を取り付けながら、レーザー本体の上部のフレームまで組んでいきます。

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

非常に不安なのはこの組み立て方で精度が出るのか、ということです。マニュアルでは、上の写真のように「この部分とこの部分距離を200mmになるように取りつけて」とかいっぱい出てくるんですけど、写真が直尺をあててるだけなんですよね。フレームは面取りされてるから正確に直尺の目盛読めないので、絶対コンマ何ミリの単位でずれていくでしょ。直角ブラケットもボルトの止め方が悪いと直角にならないし。。僕はスペーサーを用意したり、スコヤで直角を確認しながらなるべく狂わないようにやっています。でも逆に合わなくなったり(爆)。このあたり後々どう影響してくるのか。それとも問題ないのか。不安です。

レーザー加工機 レーザーカッター Fabool DS DIY 組立

というわけで、マニュアル上35ある工程のうち14までが終わりました。駆動部分や本体フレームを組むので6時間。よってこれまで11時間です。

メーカーの人は初めての人だと2人がかりで1週間と言っていたので、まだまだ先は長そうです。

↓(2018.8.23 つづきです)↓

僕の工房にはFabool Laser DSというSmartDIYsさんが販売されている組立式レーザー加工機があります。このFabool Laserシリーズというのは組立式というところがかなりのみそで、その分激安で同等スペックのメーカー物と比べれば1/5~1/10ぐらいの価格で購入できるわけですが、逆に精密機器を自分で組み立てなければいけないというものすごい高いハードルがあり、しかもその精度も自分次第ということで、ハイリスクハイリターンな商品なのです。このFabool Laser DSを購入した理由は2017年10月に投稿した記事で書きました。そしてその記...

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