ビジネス 独立・起業

【起業の4つのポイント】起業・会社設立までやってきたことの振り返り。

2017年5月11日

木工 仕事 経営

本日、法務局に会社の設登記立申請の書類を提出して、受理されました。よって、5月10日が設立日となります。

まだ、会社のウェブサイトとか工房のウェブサイトができてないので、お見せできるものがないのですが、今後も個人的な発信としてこのブログを使っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、今日は、会社設立が一つ区切りであり、これから新しい始まりなんですが、逆にこの独立までに何を準備してきたのかをまとめたいと思います。たぶん、これから独立を考える人、木工を仕事にしていこうとしている人とかは、ちょっとは参考になるかもしれません。

6年前の独立未遂からの反省

2011年、森林たくみ塾で2年間の修行を終え、そのまま独立するつもりでした。工房の場所も確保し、機械も一通りそろえ、さぁやるぞと思ってたところに、岐阜県立森林文化アカデミーが木工の教員を募集しているという話が舞い込み、そちらにチャレンジしてみることになったわけです。

とはいうものの、半年間だけ個人事業としてやっていたわけですが、なかなか悲惨な状態でした。アカデミー教員に決定したこともあり、途中から仕事もせず震災の復興支援活動を始めたので純粋に木工房として仕事したのは2か月ほどしかないわけです。とはいっても、準備らしい準備もせず、一応工房構えて、ウェブサイトもあったし、何とかなるだろうと思っていたのですが、いざ始めてすぐに「これはやばい」と気づきました。

仕事の技術や必要な設備などの準備はできていても、経営的な準備は全くできてなかったわけです。

そんなこともあり、今回独立起業に当たってはそのあたりの準備はちゃんとしておこうと思っていました。

起業にあたっての公的支援制度の活用

前職場では、5年を目途にその先を考えようと決めていました。2012年から勤務していたので2017年がちょうど5年になります。そのため、その1年前の2016年春ごろにほんとに一年後に辞めるのかどうか、というのを悩んでいたわけです。1年前に決めたというのは、後任の人を探さないといけないですし、自分自身の準備のためもあってのことです。

結果、やはり辞めて、次のチャレンジをしよう、と決め、昨年の今頃(2016年春)から少しずつ動き始めました。

公的機関主催の経営セミナーで最低限の経営の基礎知識を学ぶ

そして、重視したのは公的機関の起業支援制度の活用でした。

具体的に僕の場合は、岐阜県産業経済振興センター(以下、産経センター)という機関がありますが、そこの「ぎふ起業家育成塾」というものに通いました。

7月から10月までの週末で、全15回の講義でした。これに参加してすごく良かったのは、とにかく、幾度となくプレゼンでのアウトプットが課されることです。毎週宿題があって、提出日前日はファミレスにこもって日付がかわるまでやってました。でも課題やプレゼンをこなしていく中で漠然と考えていたことを整理してまとめて人につたえるというプロセスを何度も繰り返しました。

その中で、中小企業診断士の先生方やそのほかの講師の方々、そして同期の方の意見を聞くことができます。自分一人で悶々と考えても埒が明かないことでも、道筋をつけることができました。

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公的機関を活用するメリット

こうした支援制度を活用するメリットは以下の通り。

メリット

  • 1.中身が濃いのに安い
  • 2.公的な支援制度を紹介してくれる
  • 3.ネットワークの波に乗れる

大事なのは、連続講座でしっかりしているところを選ぶことです。起業を学ぶのに、単発のセミナーは意味がないと思います。今回の「ぎふ起業家育成塾」は全15回で、経営計画の立て方、マーケティング、会計、資金調達、社会保険、労務などのみっちりの内容で10,800円という参加費でした。とってもお得です。連続講座なので、講師との信頼関係や人となりを理解したうえでのアドバイスなど、単発セミナーではありえない充実した時間でした。

また、今は起業を後押しする制度がたくさんあります。助成金やセミナー、コンテストなどなど。そういったこともどんどん教えてくれます。僕は、なるべく案内されたものにはチャレンジしていきました。より多くの人に聞いてもらえる機会を増やすことで、いろんな意見を聞くことができますので。ただ、その分、準備等大変なんですけどね。

最後に、起業を後押しするなかで、公的機関や金融機関、商工会議所などが連携してサポートしてくれることも大変ありがたいことです。今回は、産経センターの紹介で地元金融機関のビジネスコンテストに応募して(結果はダメでしたが)、その流れで商工会議所にお世話になりました。産経センターでの起業家育成塾が終了した後も、商工会議所や金融機関そして産経センターなどがずっとサポートをしてくれており、助成金の申請に伴う資料も入念にチェックしていただきました。

またこういった公的機関の支援制度を活用することで、会社設立時の登録免許税が減免されるなどのメリットもあります。

結果、公的機関の支援制度を活用することで、より正しく、より広くサポートを受けることができたと思います。

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経営計画を立てる苦しみ

上に書いたような育成塾に通う前から、めちゃ本を読みました。そして起業系の本には間違いなく経営計画を立てなさいと書いてあります。どの本を見てもそう書いてあります。つまり大事なんです。そして、育成塾に通い、やはりそれが大事と教わり、それらを作りはじめ、いくつかのコンテストや助成金の申請などを通してさらにブラッシュアップさせながら作りこんでいきました。

正解がないから難しい

正直、本を読んだ程度では、
「経営計画を立てなさい」⇒そうかそうか⇒「こういう項目をこういう考え方でまとめなさい」⇒そうかそうか
だけなんですね。
実際計画を立てようとしない、または立てようとしても立てられないのです。

それが育成塾ではステップバイステップでつくっていくんですが、それでも大変。ファミレスにこもって日付が変わるまでやってた、なんて書きましたが、何が大変かって、「正解がない」から大変なんです。

これが最適な解です、って証明するためにさまざまなマーケティング手法や分析方法があるんですが、それらすら難しい。自分で考えたって限界があるんです。

でも誰もが「経営計画を立てることが重要」と言っているんだから、これやらないと出発点にも立てない。

だから、とにかくいろんな人に聞いてもらえるように、紹介されるがままに人に会い、コンテスト等に応募していきました。

最初はあっちにいったり、こっちにいったり。でも最後は自分で決めるしかない。

で、最初は考えがまとまらないので、他人のアドバイスによって考えていることもあっちいったりこっちいったりします。客層はどうすべきか、値段設定はどうすべきか、どうやってアプローチすべきかって教わることを生かしながら常に考えていきます。

でも全然答えが見えない。

それでも、ずっとつづけていくと、もう、こうしかないっていうポイントが出てきて、まとまっていくようになりました。結局ここしかないっていうポイントは最初から見えてたわけですが、自分がそこに決めるか決めないかの話なんですね。




みんながみんな口をそろえて言うから経営計画は大事に決まってる

「経営計画が大事」とこれだけ多くの人が、多くの本が言っているのだから大事なんです。だから一生懸命考えました。結果、「つくってよかった」なんてまだわかりません。これからですし、完成しているとも思ってない。どんどんこれからも変わっていくはずです。

木工やる人だって経営の勉強は必須

特に木工のような業界で、個人レベルで仕事している人たちで、経営計画立ててる人なんてほぼいないんじゃないでしょうか?

僕は、木工を食える仕事にしたいんです。木を使って道具を作る、家具を作る。こんなにかっこいい仕事が、「食えない」って言われることが悔しくてしょうがない。

中川政七商店の中川政七氏が言ってました。なぜ産地がだめになるか、それは計画がないから。なぜ再生ができるのか、それはちゃんと計画を立ててそれに基づいて動くから。

つまり、計画をしっかり立てて、実際やりながら計画も見直しながら行くべきなんです。

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適時適所でのつながりを大事に

今回、会社設立に当たっては、紹介いただいた税理士さんに書類の準備等お願いしました。最初は自分でやろうと思ってましたが、途中で無理!って思ってたら、いいタイミングで税理士さんを紹介いただきました。その方のおかげでその後はスムーズに準備が進み、あれよあれよという間に本日の会社設立になりました。自分でやろうと思って、あれこれしらべて、う~ん、わからん、って言っている時間がいかに無駄か。

いろんな人に会っていくと、適時適所で必要としている人に出会います。そういう縁を大事にしていくべきだと思います。

まとめ

ということで、長々となってしまいましたが、ポイントは以下の通り

ポイント

  • ・独立する人、特に木工を志す人は経営知識も勉強するべき
  • ・公的機関の起業支援制度を活用すると、そのあといいこといっぱい
  • ・経営計画は正直へこたれそうになるけど、へこたれずに考え続ける。
  • ・いろんな人に会って、話をする。ご縁は大事に。

以上です。

って言ってもね、これから始まるんです。不安だらけですね。

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