DIY

130年前の技術が刻む時:アンティーク時計の中

2014年4月6日

アンティーク時計 Ansonia Clock

5年ほど前に嫁の実家が家を建て替えました。建て替える前は、蔵もあったのですが、蔵も壊すということで、その中にあったアンティークの壁掛け時計をいただいてきました。それはぜんまい仕掛けの時計でしたが、もう壊れて動かないものときいており、おもりなどもはずされていました。いつか動かしてみたいなぁと思っていたのですが、ずっとしまいっぱなしになっていたのです。

アンティーク時計 Ansonia Clock

先日荷物を少し整理した時に、嫁がひょこっとその時計を持ち出してきました。とくに何か言うわけでもなく数日目につくところに置かれていたので、ちょっとなかを見てみようかなぁと思い、手に取ってみたのですが中を見れるような作りになっていないんですね。どんな仕組みで動いているのか。直すことは可能なのか。中を見なければわからない、、、、ということで、とりあえずたくさんの釘でしっかり止められていた裏板を無理やりこじ開けることにしました。ドリルで一か所穴をあけてこの原理で板をこじ開けます。小さな釘で留められている割にはすんなりあかない。なんじゃいと思い、ぐいっと力を入れたら板が割れ、ついにその中身が姿を現しました。

アンティーク時計 Ansonia Clock

たくさんの歯車がついた真鍮の塊。つい、うおーかっけーっと声をあげてしまいました。どうやら、裏板側にこれがネジで固定してあり、表側の時計の針につながっていたので、なかなかあかなかったみたいです。で、どうしよう、とまずはいろいろ触りながら、仕組みを理解していきます。この歯車がこれにかみ合って、これが動いて、、、、とやってると、ボーンボーンと時を知らせる仕組みはちゃんと動くことが判明!しかも、1回~12回、順番にちゃんと鳴るんです。すんごいアナログなんだけど、すごくいい音。でも、2つぜんまいがあるうちの一つは時を知らせるための音を鳴らす駆動だから、もう一つは実際に針を進める駆動になってるはずだけど、それがうまくいかない様子。歯車自体はちゃんと機能しているので、ぜんまいそのものがもう寿命なのかなぁ。

でも、古いオイルにまみれたその装置をあれこれいじってどういう仕組みでゼンマイ式の時計が動くのかわかってきました。おもりとぜんまいの力でカッチカッチと動き、1周すると、分の歯車が一つ動き、それが1周すると短い針が一つ進むと同時に音を鳴らす仕組みが動く。おもりの位置で1秒の間隔を調整するようになってるのかな。すごいなぁ、よくこんな仕組み考えたなぁ、と感慨深く見ていると、表面に「PATENTED JUNE 18 1882」と刻印してあります。

アンティーク時計 Ansonia Clock

やばい今から130年前の技術だ。僕が生まれる100年前です。そしてメーカーは「ANSONIA CLOCK」というアメリカの会社でニューヨーク工場で作られたもののようです。わたくし少年の心でその発見に大興奮。これを復活させたいなぁ。調べてみるとアンティーク時計として有名な会社のようです。ゼンマイ式時計を修理してくれるところはいくつかあるようなので、今度相談してみよう。

それにしても、破壊してしまったのが裏板だけでよかった。。。

ちなみに、裏板、もう黒ずんでよくわからないのですが、なんとなく「カツラ」の木を使っているんじゃないかなと思うのです。そうすると、「カツラ」は日本固有の木なんでこの時計本体は日本で作られたのかな?駆動装置は輸入したのかな?それとも過去に修理してその際裏板を付け替えたのかな?とかいろいろ思いが巡っていきます。

ということで、修理できたらまたここで報告したいと思います。

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