独立・起業 生き方

無職父の生き方インタビューVol1.2: 属さない生き方と子どもに見せる父親像

2017年3月28日

石田意思雄 門脇和正 Elephant Design 和田賢治 Simplife+

無職父インタビュー 第2弾です。

第1弾は「組織を辞めるとき」でした。
https://simplife-plus.com/thoughts/musyoku1/

第2弾は、「属さない生き方と子どもに見せる父親像」です。

そもそも、無職父とは?

さて、
「無職父」。

それは組織に属さない生き方を選択し、「無」から「有」を生み出す努力をするお父さんのことです。

語り手:
建築設計事務所 Elephant Design 代表 門脇和正さん
漫画家を名乗り必死でSNSで発信をしている石田意志雄先生

今回このお二人に集まっていただいたのは、お二人が小学生のお子さんのお父さんだからです。小学生の父親であり組織に属さない生き方を選んだ先輩の熱い子育て論、お楽しみください。

父親との関係

ワダケンジ

今日のテーマとしては、属さないという言葉が最初に出てきましたけど、その生き方として、組織に属さず個のちからで生きるってことですよね?それで、門脇さんは10年近くになりますよね?
門脇和正

2006年に辞めたんで、一応10年経つ。でも辞めてからすぐ派遣で1年ぐらい働いたんで、実質的には9年。まぁ、10年ぐらいっすね。
ワダケンジ

まぁ、それくらい個の力で生きてきた。
で、先生は、半年ぐらい、個の力で。
石田意志雄

退職金で。
ワダケンジ

でも僕は春から行くんですよ。その世界に。1回僕も高山から岐阜に戻ってきたタイミングで独立しようと思ってたんですけど、やりかけたことはあって、そのときに結構恐怖感を覚えてるんですよね。これ、まずいぞって。独立ってやばいなって。そういう経験があるんで、今度の春仕事辞めて自分で始めるってときは、もうちょっとちゃんと準備した方がいいなって思うところはあるんですけど。
でもまぁ、その生き方として、組織に属さず生きていくっていうところをちょっと語り合いたいなぁって。
門脇和正

そうですね。
ワダケンジ

で、子どももだいたい同世代じゃないですか。お二人は小学生ですけど、うちの子どもは今度小学校に上がるんで、その辺の父親像というか、何を子どもたちに見せたいんだっていうとこですね。
(意志雄先生がnoteで連載中の)第1話にもその辺が迫ってくるものがありましたけど。その辺をいろんな意見が出てくるといいなぁと、、、

意志雄がゆく第1話はこちらから読めます。
https://note.mu/ishidaishio/n/n924ccb26f047

石田意志雄

僕はね、父親とほとんど話したことがないんですよ。おかしいでしょ。うち、上に2つ上の兄と5つ下の妹がいるんですけど、3人兄弟の真ん中なんですよ。うち、父親は営業マンで、松下電器の街の電気屋さんの渉外として各店舗をまわるみたいな。昔なんで、土日も仕事だったり。仕事人間なんですよね。
門脇和正

うん。
石田意志雄

ほんと僕が寝てから帰ってくる。
門脇和正

へ~忙しかったんやね。
石田意志雄

子どももね、二人目は女と思ったら男が生まれて。ほんと話したことがなくって。2人きりになると緊張するし、父親から教えられたことはないんですよ。実は。それってすごくあかんじゃん。だから大人になても男の上の人が嫌い。怖いというか、苦手だったりして。それって父親との関係みたいに似てて、それが嫌だな。
それで結婚して子供ができたときに、そういう関係は嫌だ、と。ずっと心の中にあって。とはいいつつも、サラリーマンやってると僕もおんなじことやってるんです。いま休日にちゃんと話してるから仲は良いんですけどね。
門脇和正

うむ。
ワダケンジ

うむ。
石田意志雄

そういう生活は嫌だっていうのがあったんで、属さない生き方になることは、別に、望んでたこと。やめて、一日中家にいて、漫画家とか言ってる。なんかこう、ぼくまだ結果出してないんですけど、やりたいこと楽しいこと一生懸命真面目に毎日続けておけば、なんかなるぞっていうことをね、見て覚えろ、と。そこだけだよ。
門脇和正

なるほどね。
ワダケンジ

積極的に子どもとの時間を作り出す?
石田意志雄

そうそう、そうなんだよ。宿題も帰ってきてから見れるし。今まで宿題も朝起きてやってる。僕サラリーマンのときは朝7時に家出るんですけど、6時半ごろ起こして、起きてすぐやるんですよ。絶対前日にやらないんですよ。
ワダケンジ

へ~
石田意志雄

会社行かないかんし。あさの30分が、それが嫌で嫌で。
門脇和正

うんうん。
石田意志雄

でも今は絶対帰ったらすぐやるし。まぁ、ゲームをやりたいからなんだけど。宿題やらないとゲームやれないんで。でも、それをずっと守ってて。この半年間。その間、会話もあるし。子どもとしても、僕、tRonchiで遅番で店番することもあるんですけど。家帰ってお父さんおると嬉しそうやないですか。安心しとる感じがあるんで。そういうの大事だな。そん時しかないからね。
門脇和正

そんときしかない。
石田意志雄

そんときのことっておっきい気がすんだよね。
ワダケンジ

僕も全く一緒なんですよ。親父とは打ち解けられない。感謝はすごいしてる。でも、じゃあ二人きりになるとすごい緊張するし。
石田意志雄

やっぱ、そうっすよね。
ワダケンジ

そうっすね
石田意志雄

感謝もしてますけどね。一生懸命働いたお金でね、大学まで行ってってのもあるんで。
門脇和正

なるほどね
石田意志雄

なんかね、親からの何かって大事なんだよ。
門脇和正

なるほどね。
それと比較するとあれなんですけど、うちの両親はずっと自営業なんですよ。車屋やってて、板金業やってたんで、まぁ、会社員じゃないんで、比較的、その、お二人に比べると、たぶんまぁ姿は見える。といっても昔の男なんで、毎日飲みに行ってたから帰ってくるのは寝た後なんだけど。酔っぱらって帰ってくるんだよね。でも仕事してる姿みたいなんかは、見る機会があったし、あぁ、こうやって仕事するんだなぁって子どもの時から見てたんで、そういう意味ではよかったのかもしれないけど、話そのものはしてないですよね。

みんなそんな感じ。

石田意志雄

そんなもんなんかなぁ?昔はそうだよね。
門脇和正

昔はそう。親父は子どもの子育てなんかまったく介入しないってのが当たり前だったような。
石田意志雄

そうっすよね。
門脇和正

それこそ運動会とか来ないし。
石田意志雄

あ~来ない
門脇和正

でしょ?授業参観なんてもちろん来ないし。
石田意志雄

あ、そうだよね。今、もうほとんど来とるもんね。
門脇和正

来てる。
ワダケンジ

小学校ですか?
石田意志雄

小学校のお父さん。そうなんだよ。
門脇和正

結構来る。
石田意志雄

平日にある授業参観あるじゃないっすか、土曜日じゃなくて。行ってみたら基本お母さんばっかりで。それでもねお父さん3人4人ぐらいいたんだよ。たまたま休みがあったんかもしんないけど。昔じゃ考えられんな。

父として子どもに伝えたいこと

門脇和正

時代は変わってるって感じはしますよね。僕は子どもが生まれる前から、一人。個人事業主なんで。子どもがいたら独立できたかって言われると。
石田意志雄

そこね。そこが一番驚かれるもんな。大丈夫なの?って。そんなん知らんがな。
門脇和正

独立するときは、嫁さんも働いとったし、まぁ、食わせてもらえばいいやって思っとったけど、今同じ状況になったら、ありえないもんね。
石田意志雄

なんとかなるっしょ。高校までちゃんと頑張ってくれればさいいじゃん。
門脇和正

奨学金で送ればね。
石田意志雄

ユーチューバーやったりさ。ユーチューバーはこういうネタを拾ってくるんだよって、そういう話するんですけど、今考えるとそういうのって大事ですよ。
門脇和正

大事。やっぱ父親が教えられることって絶対多いし。
石田意志雄

ヒカキン(ユーチューバー)はすごい話がうまい!
門脇和正

うまい!
石田意志雄

(子どもに言っているように)お前がみとるあのユーチューバーは言葉が汚い。お父さん聞いてて好きじゃない。ヒカキンはうまい。
ワダケンジ

ははははは
門脇和正

ヒカキンはうまい。なんていうんだろ、好感度が高いよね。
石田意志雄

ヒカキンはうまいよ。
門脇和正

なにしゃべっても嫌な感じがしない。
石田意志雄

そう、しない。うまいしね。
門脇和正

あの人すごいは。
石田意志雄

僕が見てなくても、いっつも大音量で聞いてるから、聞こえてくるんだよ。ヒカキンはどこかなぁっていろいろあるんだよ。ずーっと聞いてると、ヒカキンうまいなぁ。
門脇和正

なかなかあのレベルに達してるユーチューバーはいないよね。
ワダケンジ

え、みんなそんなにYoutube見てんだ。ヒカキンって初めて聞いたし(笑)話についていけない。

・・・・

この後もその他ユーチューバーの話で盛り上がるが、カット

・・・・

門脇和正

やっぱり売れてないユーチューバーはなんか問題がある。
石田意志雄

なんかへたくそだよね。
門脇和正

へたくそやね。
石田意志雄

っていう話をよくするんだけどね。こういう話大事だよね。
門脇和正

大事大事。
石田意志雄

結構、ヒカキンとかもさ、ゲームセンターでUFOキャッチャー取るだけでもさ、解説とかしてるよね。
実際ゲームセンターいったときでも、お父さん(スマホで)撮るから、ユーチューバーみたいにやってみろ(実況しながら取ってみろ)って。子どもはちょっと恥ずかしがって、え?え?って(笑)。ダメだぞ、みたいな。
こういうの大事だな。それが教育ですよね。
ワダケンジ

それが教育ですね。
ワダケンジ

生き方を子どもに伝える。
門脇和正

それができるのは、まさしく属してないから。
石田意志雄

そうそう。気づいたら、子ども成人してるよね。
門脇和正

いやぁそう思うわ。
石田意志雄

お父さん頑張って新築たてたけど、いるのはキッチンか寝室しかいないでしょ。
門脇和正

そうねぇ。それよくないね。
昔すぎて忘れちゃったんだけど、そういう感じが。属してた頃のことを忘れてしまった。

一歩踏み出して何かをやれば、何かになる。

石田意志雄

(今は)不安というか、自信しかない。

一同:笑

門脇和正

それ、何の自信なの?
石田意志雄

何かうまくいきそう
門脇和正

ちょっと定義をしてほしい
ワダケンジ

なんとかなるっていう?
石田意志雄

うん、なんとかなる
門脇和正

僕が独立した時に、思ったのは、暇だったら時間はあるぞ、と。その時間をなんらかのお金になることに換金すれば、まぁ、くいっぱぐれることはないだろう、と思ったんですよ。最悪コンビニでバイトすれば、時給はもらえるんであって、暇なら暇でやることあるぞ、と。じゃあ、死ぬことはないじゃないか、と。食いっぱぐれることはないって思ってて、実際その通りになったんですけど。暇ならやることあるんすよ。もちろん金にならないこともたくさんあるけど。
石田意志雄

なんか一歩踏み出してなんかやっとけばね、なんかなるんだって。きっと。僕だってマンガ趣味だけどさ、毎日、下手でも面白くなくても毎日書いて、今1600何話、、今日まだ書いてないですけど、やってきたわけですよ。そうすると、お、おおぉみたいな。面白いことやっとるね、みたいなのはあるもんで。続けて何かやっておけばなにかなるんじゃないかって。ならんかったら僕だってなんだって働きますよ、っていう気持ちはあるんで。自分の人生なんで、やりたいことやってなきゃ損ですよ。
門脇和正

損だね。
石田意志雄

僕35の時に、大腸ポリープ摘出手術したんですよ。別にがんでもなんでもないんですけど。35の時人間ドックのフルコースみたいのを会社でやって、いきなり見つかって、摘出。まじかーって。大腸ポリープもほかっとけば大腸がんになるんでね。初めてそこで死をちょっと意識した。
ワダケンジ

あー
石田意志雄

そんな不健康じゃなかったし、病弱じゃなかったから、おれが?みたいな。原因、会社のストレスしか考えられん(笑)実際多分そうなんだと思う。それもやめるきっかけにもなっとる。次の年に調べて、3年連続で調べましたから。
ワダケンジ

病院ってすごい異空間ですよね。
石田意志雄

異空間。
ワダケンジ

僕耳手術したんで。病院にいると、世間の動きとか関係ないんですよ。自分と向き合うだけなんですよ。入院してると。すごい考えますよ。
石田意志雄

そう、考える。考えたね。
門脇和正

なるほどね。
石田意志雄

まぁ、俺、入院時も漫画のノートはもってったけどね。まず、もってったね。
ワダケンジ

えらい。
門脇和正

それっていつごろですか?
石田意志雄

35ですから3年前。
ワダケンジ

今おいくつなんですか?
石田意志雄

今38。今年9になりますけど。9月で。
門脇和正

3年前ってもう漫画始めてました?1600だもんね。あ、そうか。4年ぐらい。
石田意志雄

2012年7月2日からやっとる。
門脇和正

長いね。
石田意志雄

長いよ。
ワダケンジ

それでいて、今でもあの最後のコマで「問題外」ってだしちゃうんですか。

一同:笑

石田意志雄

そうです。

門脇和正

長いね。
ワダケンジ

継続は力なり。
門脇和正

長いだけが取柄やね。
石田意志雄

そうなん。だけ。。。
いや、そこはね、誰も真似ができない。

まとめ

属さないからこそ持てる子どもとの時間。

子どもに何を見せるのか。子どもに何を教えるのか。

自身の父親との関係を振り返って、自分は子どもとこうありたい、と思うことありますよね。

そして、一歩踏み出さなければ、何も始まらないということ。

何が大事ですか?

属さないということは、自分の人生を生きることです。

さて、次回は、「個人のメディア論」です。

このインタビュー、漫画で読めます!

表現力が課題の石田意思雄先生が、一念発起して普段の倍の力を込めてまとめ上げた「意志雄がゆく 番外編」では、今回のインタビューが漫画として読めます。

ぜひいつもの意志雄先生の漫画と今回の漫画を読み比べて見てください!
https://note.mu/ishidaishio

第1弾:「組織を辞めるとき」
https://simplife-plus.com/thoughts/musyoku1/

第2弾:「属さない生き方と子どもに見せる父親像」
https://simplife-plus.com/thoughts/musyoku2/

第3弾:「無職父の個人のメディア論」
https://simplife-plus.com/thoughts/musyoku3/

【番外編】:で、無職父ってなんだ?
https://simplife-plus.com/thoughts/musyoku4/

石田意志雄先生が描くインタビュー漫画「意志雄がゆく 番外編」
https://note.com/ishidaishio/n/n19aa90b1eb32

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