ミャンマー

【ミャンマー 観光 8】魅惑のバガン 3~人生を変えるバガンの朝日~

2014年12月30日

Myanmar Bagan ミャンマー バガン

何度も書きますが、バガンは世界三大仏教遺跡のひとつといわれており、一体に数千もの仏塔、寺院が点在しています。ガイドブックやマップに名前が記され、その建設の由来や歴史などが紹介されているものはその数千ものある中から選ばれた仏教遺跡として由緒正しいものであり、またかつての王朝と深く関係しているものです。しかし、それ以外のものはどうなのかと問われれば、たとえ名がなくても、やはりそれは仏教遺跡であり、ミャンマーの人々がその深い信仰を形に表し、そして心のよりどころにしたものであることに間違いありません。

その数が途方もなく、そして大きいものから小さいものまであり、姿かたちもさまざまなものが一つのまちバガンに存在していることにとても感動を覚えるのです。

そのバガンの楽しみ方はいくつもありますが、その中で僕は「バガンの朝日」に非常に心打たれました。バガンといえば夕日が非常に有名で、夕暮れ時になると鑑賞スポットであるシュエサンドーパゴダにはものすごい数の人が集まります。バガン初日に僕も見に行こうとして、あまりの人の多さに圧倒されパゴダに上ることをあきらめたことはすでに書きました

 

バガンの朝日を知る


しかし、朝日となると、ガイドブックにも紹介されていません。僕はたまたまバガン滞在最終日の朝、というより夜中2時ごろ目が覚めてしまい、どう頑張っても目がぱちくりしてしまうので、しょうがなくミャンマーの旅行レポートの続きを書きながら、とてつもなく遅く、そして頻繁に途切れるホテルのインターネットでバガンの情報を調べていました。その中で、目を引いたのが「バガンの朝日」だったのです。それは日本の年輩夫妻の旅行記として旅行情報サイトに掲載されていました。どこのパゴダで朝日が見られて、それがとても素晴らしかった、という内容でした。掲載されていた写真は、見に行こうと決断するには十分すぎる説得力があったのです。

朝5時、辺りは真っ暗です。向かうパゴダはプーラッティパゴダ。ガイドブックにもマップにも掲載されていない小さめのパゴダです。なので自力で行こうと思ってもどこに行けばいいかわかりません。ホテルのフロントで朝日を見るためにプーラッティパゴダに行きたいのでタクシーを呼んでほしいと頼みます。プーラッティパゴダの朝日は有名なようで、すぐに呼んでもらいました。

Myanmar Bagan ミャンマー バガン

到着したタクシーは、タウンエース。自分一人のために申し訳ないと苦笑いしながらタクシーに乗り込み、プーラッティパゴダに向かいます。場所としては安宿街のニャウンウーとオールドバガンの中間あたりに位置しているようです。きれいに整備されたアノーヤターRd.をひたすら走ります。途中、熱気球の準備をしているところがありました。熱気球についてはまた後ほど紹介したいと思います。途中アノーヤターRd.の脇の舗装されていない砂道に入っていき、ぐんぐん進みます。日の出前なのでもちろんあたりは真っ暗。車のヘッドライトだけが頼りです。確かにこれは場所を知らなければたどり着けないところだと思いました。




 

隠れた穴場のプーラッティパゴダ


プーラッティパゴダに着くとそこにはすでに何台かのタクシーや馬車がありました。そして、パゴダの上部には懐中電灯のようなものが光ったり、消えたりするのが見えました。何人かの人がいるようです。僕もスマホの懐中電灯機能で明かりをつけ、パゴダの急な階段を上っていきます。夜明け前のパゴダの上部は少し肌寒い風が吹いています。フリースジャケットは着ていましたが、下はタイパンツで裸足だったので、しばらく我慢が必要でした。

Myanmar Bagan ミャンマー バガン

すでに20人ぐらいはいたでしょうか。みんなカメラを片手に今か今かとその時を待ちわびています。中には自分の陣地を決め、三脚をセットする人もいます。大きく有名なパゴダは夜通しライトアップされています。まだまだ電力事情が厳しいミャンマーでもこういうライトアップは意地でも続けているようです。しかし、ライトアップされるほど美しい寺院だからこそなのです。朝日を待つ間、ライトアップされたパゴダを写真に納めていました。パゴダの下には次から次へと車のヘッドライトが往来し、さらに新たな人を送り込んでいることがわかります。

 

ついにその時が来た!


Myanmar Bagan ミャンマー バガン

6時過ぎになり、少しずつ地平線あたりからうっすらと赤くなってきました。その光は靄や空の雲を濃いオレンジ色に染めていきます。だんだんとその範囲が広くなり、暗闇に身を隠していたパゴダたちがにょきっにょきっと姿を現します。だんだんと増えてくるパゴダ。靄に包まれながらも、少しずつ明るくなるにつれ、その幻想的な情景は、人々の溜息を誘います。

Myanmar Bagan ミャンマー バガン

Myanmar Bagan ミャンマー バガン

その情景に見とれながらも写真を撮り続けていると、今度は遠くで今か今かとその時を待ちわびていた気球たちが一斉に空に舞い上がり始めました。バガンの朝の情景をこの気球に乗ってみることができるツアーがとても人気なのです。一人$320ほどと高いので僕はやめておきましたが、その朝日に染まる空を優雅に流れる気球の姿もこれもまた朝のバガンの風物詩なのです。

Myanmar Bagan ミャンマー バガン

気球に乗ったらどんな景色が見られるのだろう。またいつか機会があれば体験してみたいと思います。

Myanmar Bagan ミャンマー バガン




十分その情景を堪能した人は、ひとり、またひとりとパゴダを降りていきます。我こそはとカメラを手によりいいスポットで写真を撮ろうとしていたのも、気づけば数人が残っているだけになりました。そして、下には物売りたちがいつのまにか屋台を出してお土産品を売り出していました。いずれこの朝日もガイドブックなどに紹介されるようになり、より多くの人が訪れるようになるのでしょう。

Myanmar Bagan ミャンマー バガン

バガンに行ったら、人生が変わるよ。

Myanmar Bagan ミャンマー バガン

ある人はそう言ってましたが、確かにそれだけの力はある景色なのかもしれません。僕はこの情景を見ることができて、心からの満足を実感できたのでした。

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