木工

【工房探訪】 木工ふくなり

木工ふくなり

今年に入って突然工房を移転した「木工ふくなり」を訪ねてきました。

ふくなりの森川夫妻とは共通の友人を通して数年前に知り合いになり、それから木工家ウィークという6月に名古屋で行われる日本最大の木工家イベントで顔を合わせたり、学生を連れて工房を見学させてもらったり、何かとお世話になっているお2人です。出会ったころの印象は、若い!が最初に来て、その次に腕がいい!が来て、シャイ、こだわってるなぁ、センスいいなぁ、といろいろありました。

ほんと2人とも腕がよくって、センスがいい。しかも道也さんは僕よりうんと若く、人懐っこい。そして、家具マニア。佳恵さんは人当たりも良く、かつスマート。とても親しみがわくお2人。ちょくちょくふくなりの作るものやブログから伝わってくるこだわりを感じては感心させられていたものです。そんなふくなりの印象がさらによくなったのが、昨年の11月に豊田市美術館で行われた個展。僕はその時期いろいろ立て込んでいて行くことはできなかったのですが、その様子や出展したものが後日ブログで紹介されたのを見てびっくりしました。大きなカリンの瘤の一枚板のテーブルや銀杏のベンチ、大きな節ありのイタヤカエデのブックマッチテーブルなど、普段作る日常に溶け込むようなシンプルな家具とは違った、個性ある木という素材を活かした家具。しかも、この個展の半年前にブログでぽろりとそういう家具をつくってみたいなぁと漏らしていたのを覚えていて、普段の仕事もこなしながら半年で形としてまず出してきたことに驚いたのです。あぁ、やっぱり森川夫妻すごいなぁ、と。

そんなお2人が今年に入って突然、それまでの豊田市足助から工房移転。しかも僕の自宅工房と同じような鉄骨&スレートの建物。そこを自身で改修していく様子がブログで紹介され、ちょうど自宅工房の改修をそろそろやらねばと思っていた僕は、すぐ見学させてほしい、と連絡したのです。

木工ふくなり 新工房

建物は、トヨタ自動車の高岡工場のそば。元おかしの卸業者の倉庫だったそうです。作業スペースとなるところはすでに断熱材と石膏ボードで天井と屋根がおおわれた状態にまでなっていて、照明も蛍光灯がきれいにつるされて明るい空間になっていました。これを自分たちでやったっていうからすごい。その際のお話もいろいろ聞けて、アドバイスもいただきました。天井をまずやる。しかし天井の施工はとっても大変&危険。うーん、自分の工房の天井もっと高いからどうしたものか。。。

木工ふくなり

で、3人で仕事の話を始めたら、エンドレス。改めてじっくりお2人と話していて、その探求心の強さに感心させられました。貪欲にさらなる技術、技法、知識を求め、とにかくもっといいものを作りたいという情熱。はたから見れば、すでにふくなりらしさというのを感じるんですけど、全然オリジナルとして成り立ってないそうで、それを二人で日夜試行錯誤しているとのこと。

木工ふくなり

ふくなりは「栗」をよく使います。「栗」という素材そのものがすでに「和」という要素が入っていると感じるので、下手に洋風なデザインの家具を栗で作ると違和感があります。ふくなりはその栗を最大限に生かした家具をオリジナルとして確立したい、と話していました。ふくなりの椅子、というのが価値として認知されるような、そんな椅子を。楽しみです。そして、ようやくその形が見えてきたとのこと。そして、夏ごろには、この工房の一角がショールームとなってオープンする予定。これも楽しみです。発展途上の木工ふくなりですが、素直にこれからのお2人が楽しみです。

木工ふくなり

とてもシャイで顔写真はNGとのことだったので遠くからとったお2人を。

木工ふくなり

話はじめて2時間ぐらいたったころ、そろそろ帰らないと迷惑だなぁと思い、最後に写真だけ撮らせてください、とあちこち撮らせてもらってたら、また話が始まって、結局5時間ぐらい居てしまった。迷惑以外の何物でもない。。。これには、申し訳ないというかごめんなさい。

とうことで、工房探訪記、「木工ふくなり」でした。

Information:
木工ふくなり
豊田市本田町本田76
0565-52-4882
http://fuku-nari.com/

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